屋外環境での安定した認識性能を実現
東芝は、昼間、夜間、晴天、雨天など周囲の環境が変わっても、高い認識率を維持できるナンバープレート認識装置を開発した。屋外で撮像された画像データを使った評価では認識率98%を達成している。同社は安定した認識を実現するため、今回、ナンバープレートの輝度情報を元に撮像条件を制御する方式や、ナンバープレートの領域を推定した後で文字を認識する方式などを開発した。
ETC(Electric Toll Collection System)の利用車両の増加に伴い、不正に通行する車両も増加しつつある。高速道路各社によると、2007年度の不正通行件数は86万件にも達する。こうした不正通行を防ぐため、ナンバープレートを正確に認識する必要性が高まっている。
これまでにも、周辺照度を元に制御する撮像制御方式や、カメラから入力される平均輝度を用いるオートアイリス方式などカメラの設定パラメータを調整する技術はあった。しかし、ナンバープレートの撮像に最適な条件が、周囲の照度や入力画像の平均輝度と必ずしも連動しない場合があり、認識率の低下を招いていた。また、認識方式でも、ナンバープレートを斜め方向から撮像するため、カメラの焦点距離の違いによる解像度のバラツキ、影の影響による撮像条件の悪化などによる認識率の低下があった。今回東芝は、従来のこうした課題を解決するため、撮像制御方式と認識方式のそれぞれに新たな技術を開発した。
東芝が撮像制御方式として開発したのが、ナンバープレートの輝度情報を元に撮像条件を制御する方式である。照明光と太陽光を考慮して、撮像条件を5段階に設定する。どの条件で撮像するかは、ナンバープレートの白地部分の輝度を認識して撮像条件を決定する。その結果、従来方式と比較して、撮像時刻によるナンバープレートの白地部分の輝度のバラツキを抑えられた。
認識方式では、最初にナンバープレートの4桁の数字位置を検出・認識し、その後、その中の文字を認識する方式を開発した。同社は、この方式によって文字が部分的に隠れていても、隠れていない部分の文字の並びから隠れている部分の文字を統計的に推定できるとしている。また、文字の傾きによる文字幅の変化についても、4桁の各文字間の距離の変化を考慮して、調整できるという。
新たなナンバープレート認識方式を使って、屋外で撮像された画像データから無作為に抽出したものを対象に認識率を評価した。その結果は、98%の認識率だった。同社は、この結果をベースにフィールドでの評価実験を実施中である。
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